小話
短いお話をつぶやいてみる。夢系の話が主になると思いますが、名前変換機能はないです。
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砂木沼さんと高橋さんと冬
砂木沼さんと高橋さん
***
「そんな薄着でいると、風邪を引くぞ」
「少しくらい大丈夫よ。それより、見てちょうだい」
「…雪うさぎ?」
「帰りがけに見かけたものだから、作ってみたの」
「…そうか」
「砂木沼さんも作ったら?隣に並べておきましょうよ」
嬉しそうに笑う彼女は、いつも大人びた空気を纏っているときとは違い、歳相応に幼く見えた。
彼女の寒さで真っ赤な手は、想像通り冷たかったが、振り払う事なくされるがまま手を握り返した。
いつまで溶けずに残っているかしら、そう楽しそうに笑うので、なるべく溶けにくいように大きなものを隣に作ってやろうと思った。
とりあえず、まだまだ家に入る気のない彼女に気付かれないようにため息をつき、冷え切った彼女の手を、繋いだ手ごとコートのポケットに突っ込んだ。
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「そんな薄着でいると、風邪を引くぞ」
「少しくらい大丈夫よ。それより、見てちょうだい」
「…雪うさぎ?」
「帰りがけに見かけたものだから、作ってみたの」
「…そうか」
「砂木沼さんも作ったら?隣に並べておきましょうよ」
嬉しそうに笑う彼女は、いつも大人びた空気を纏っているときとは違い、歳相応に幼く見えた。
彼女の寒さで真っ赤な手は、想像通り冷たかったが、振り払う事なくされるがまま手を握り返した。
いつまで溶けずに残っているかしら、そう楽しそうに笑うので、なるべく溶けにくいように大きなものを隣に作ってやろうと思った。
とりあえず、まだまだ家に入る気のない彼女に気付かれないようにため息をつき、冷え切った彼女の手を、繋いだ手ごとコートのポケットに突っ込んだ。
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