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小話

短いお話をつぶやいてみる。夢系の話が主になると思いますが、名前変換機能はないです。

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鬼道さんと私・10

円堂と田口



時間軸はあまり考えてないけど正体はばれてない。





***





「なぁ、田口はサッカーしないのか」



「しないよ、私調理部だし」



「でも楽しいぜ、サッカーやろうぜ!」



「…今スカートなんだけど」



「え、あ、そっか。じゃぁまた今度な!」



「だから私はしないって」



「またなー、田口!」



「あー、はいはいまたね」



サッカーが楽しいなんて言われなくても知ってるし、

スカートなんて関係なく今すぐにでも駆け出していきたい。



でも出来ないんだから仕方がないじゃないか。



心からまっすぐで純粋過ぎる彼の言葉は、容赦なく私の傷をえぐっていく。

鬼道さんとは違う、ただただ熱く輝く彼の笑顔は眩しすぎて目が潰れそうだった。

あの言葉に、あの笑顔に、救われる人は多いのだろうが、私はどうしようもなく円堂が苦手だと思った。



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イナイレ夢・鬼道さんと私9

雷門姉妹とティータイム



***



「…夏美、最近ますます綺麗になったね」

「な、ちょっと由紀!からかわないでちょうだい!」

「からかってないよ、素直にそう思っただけ」

「…由紀こそ、最近身嗜みに気を使うようになったわよね」

「え、ちょっと今まで整ってなかったみたいな言い方やめてよ」

「でも前は泥だらけになっても夕方まで気にせず遊んでたじゃない。最近はそういう事ないでしょう?」

「…う~ん、まぁ女子としての自覚が出て来たのかなあ?」

「良い傾向よ、清潔感は大事だもの」

「それはそうだね」

お互いニッコリと笑って、目の前にあるティーカップに口を付けた。


「(…夏美、好きな人でも出来たのかな?)」
「(…由紀、好きな人でも出来たのかしら?)」


お互いに思っても、口から出ることはなかったが、そう遠くない未来にその疑問の答えを知ることになる。

鬼道さんと私・8

「あー、あっついですねー。早く涼しくならなりませんかねぇ」



「そうだな、だが夏もそう悪いものじゃないぞ?」



「鬼道さんは夏が好きなんですか?」



「お前は夏が嫌いなのか?」



「別に嫌いなわけじゃないですが、暑さには参ります。鬼道さんはどうですか」



「俺も似たようなものだ、ただ」



「ただ?」



「…まあ、その、夏休みのおかげで時間が有意義に使えるな」



「…ふふっ、やってることは普段と変わりませんけどね」



「…まぁ、確かにサッカーと勉強しかしてないが」



「そこが鬼道さんらしいと言えば鬼道さんらしい所なんですけどね」



「…そうか?」



「はい、とっても」



夏休みだというのに彼女と一緒に過ごす時間は極端に減る事なく、こうして今も穏やかな時間が流れている。

部活でほぼ毎日顔は会わせるが、それでは足りないと言い出したのは向こうの方だった。

しかし、その言葉を聞いて、確かにそうかもしれないな、と思った俺も相当毒されている。



「そうだ、鬼道さんかき氷食べに行きませんか?商店街においしいところがあるんです!」



「そうだな、少し出掛けるか」



そして何より、二人きりで居る時間が増えたことを、俺は喜んでいる節がある。

学校では、教室にはクラスメート、放課後はお互い部活があり、なかなか二人きりと言うことはないからだ。



(…ああ、人はこれを何と呼ぶのだろう。)



夏が終わるまでに、答えは出そうにない。





****





福岡青春カップに行ってきます!



それにしても暑い!



イナイレ夢・白エール1

ホワイトエール


円堂編

「お疲れ様、守くん」

「ああ、ひさめ、大丈夫か?」

「うん、秋ちゃんも一緒だったし、平気だよ」

「そっか、じゃぁ着替えてくるから、もうちょっと待っててくれよな!」

「わかった、いってらっしゃい」



風丸編

「ひさめ」

「あ、いち君。お疲れ様」

「身体は大丈夫か?」

「ふふっ」

「俺なにか変な事言ったか?」

「ううん、でも守君もいち君も同じ事いうんだもん」

「ああ、そういうことか」

「部活で疲れたのはいち君達なのにね」

「そうかもしれない、けど、やっぱり俺はひさめが心配なんだよ」

「…いち君、ありがとう」

「いいや、じゃぁ着替えてくるな」

「うん」


秋編

「ひさめちゃん、お疲れ様」

「秋ちゃん、お疲れ様」

「あれ、ひさめちゃん、なにか良いことあった?」

「え、なんで?」

「だって…なんだかとっても嬉しそうだから」

「…そうだね、あったかも」

「そっか、よかったね!」

「うん、あのね」

「なあに、ひさめちゃん」

「私、秋ちゃんの事、すっごく好きだよ!」

「…ありがとう、私も大好きだよ!」


***

弦堂寺ひさめ(げんどうじ ひさめ)

病弱なヒロイン。
白い、細い、病弱、が揃った薄幸の美少女。
実家は円堂たちと同じ団地にあるが、庭がハーブ園になってたり洋館だったりそこだけ異空間な感じに金持ち。
先日ずっと患っていた病気の手術が成功し、長い病院生活に終わりを告げた。(まだ通院してはいる)
円堂と風丸と幼なじみ。秋とは円堂を通じて知り合った。

中二年になってから通学を開始したので友達がいない。
え、あいつだれ、転校生?みたいな状態。
(どうして出席日数足りたのかとか細かいことは無視)
ほぼ病室から出ない生活だったため体力が全くない。もやしの中のもやし。
日差しに弱い。すぐ貧血を起こすので白い日傘を持ち歩いている。

体力作りの一環でマネジになってみようとするが、身体がついていかないので、秋の勧めもあり、出来る範囲でマネジのお手伝いから始めることにした。

本人はほわほわしている性格で警戒心は皆無。
円堂は体調以外は特に気にしないため、風丸の受難が続く。風丸寄り?


イナイレ夢・鬼道さんと私7

「あ、鬼道さん」

「どうしたんだ、こんなところで」

「今日、お姉ちゃんが遊びに来るので、それに向けて買い出し中です」

「そうか、姉がいたんだな」

「はい、しかも双子なんです」

「それは珍しいな。似ているのか?」

「いいえ、正反対です。二卵性ですし、まず姉妹には見られないですね」

「そうか…」

「鬼道さんは兄弟いますか?」

「ああ、妹が一人いる。俺もあまり似てるとは言われないな」

「あ、でもなんか鬼道さんってお兄ちゃんって感じしますよ。面倒見良いですし」

「そうか?」

「そうですよ」

「…田口はどちらかと言うと、一人っ子って感じだな」

「そうですか?仲はいいんですけどね」

「仲が良すぎて、姉妹というより友達って感じなんじゃないか?」

「あー、まさにそんな感じです。だからですかね」

「一概には言えないがな」

「…ってもうこんな時間!今日はこれで失礼しますね」

「ああ、引き止めてすまなかったな」

「いいえ、では鬼道さん、また明日!」

「ああ、また明日」


また明日、これから先もずっと同じ時間を過ごせたら、それだけできっと私はとても幸せだろう。

でも叶わないからこそ、人というものは願わずにはいられないのだろう。


「ねぇ、由紀。その、そろそろ雷門に帰って来てくれないかしら?」


何も代わらない日常が、一番大切だと。

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